ジョイスとシャワーは、研修中に応用のための練習するだけでは不十分で、仕事の現場でこそ練習をすることの重要性を強調していました。例えば、それまで一斉授業しかしてこなかった教師が、グループ活動を導入しようとする際に、他の教師たちを生徒に見立てて研修中に練習する限りにおいては当然うまくいきますが、実際に生徒を対象に同じことをしようとするとうまくいかず、すくに一斉授業に戻ってしまう、と言っています。そうならないためには、研修会の参加者同士の助け合いや、講師によるコーチングや、励ましが不可欠なだけでなく、教室に戻ってから二〇回くらいの実際に子どもたちを相手にした形での練習が必要だと主張しています。また、研修にかかる予算の半分は、研修が終了した後のために確保しておくべきであることも強調しています。（p.158）