東日本大震災と社会教育―3・11後の世界にむきあう学習を拓く
月を見ることで、それから悪天候で月が出ていない場合でも、それを思い続ける“心の月”を思い描くことで、日常を少しずつ取り戻していく。今日だったらこのこの方角に十六夜のの月が出る、というように、それが一つの心の拠りどころとなる。日常を取り戻すには、そういうことから始めていくしかないのかもしれません。
佐伯一麦「大震災を経てかんがえたこと」26ページ