暴走する「世間」―世間のオキテを解析する (木星叢書)
日本の夫婦をつなぐ原理とはいったい何か?
それは「愛」ではなく、「母子関係」である(もちろん、吉本ばななの『キッチン』のように、男と女の立場が逆転していてもかまわない)。日本では夫婦関係は当初は恋愛関係や男女関係であるかもしれないが、しだいに「夫婦愛」ともよばれる、ある種静かな関係にかわるのが理想だと考えられている。
つまり一般に日本では、恋愛が恋愛として完結しない。恋愛関係はいずれ壊れるか、壊れなければ「母子関係」に移行するかどちらかになる。(p128)