大学院生の頃、ずば抜けて才気あふれるアドバイザーが居た。確かに頭は良かったが傑出した研究者集団の中では、それが第一の魅力だったわけではない。彼の卓越性は世界をどんなときにも意外な視点から眺められる点だった。(略)いつだったか、彼の抑制されない知性、奇抜な視点を認める柔なさに対して、私が驚きを示したことがある。彼の返事は私の目を開かせてくれた。「僕が自由でいられるのはね、常に100%完璧でなくてはならないとはおもっていないからさ。僕のゴールが完璧であることだったなら、僕は世界にほとんど貢献できないだろう。その代わり、僕がやろうとしているのは、僕が見つけられる一番面白い2%を探し出すことだ。そして、そこからしか得られないような視点を提供する。秘訣はね、誰も目を向けないような一番面白い2%を探し出すことだ。」