ガー・レイノルズ シンプルプレゼン
P.20

「パワーポイントによる死」

箇条書きを多用した複雑なスライドを用いたプレゼンのことを「パワーポイントよる死」と言います。あなたはパワーポイントによる死を経験したことはありますか?あるいは招いたことはありますか?多くの人はあるでしょう。世界的に有名な脳科学者のジョン・メディナ博士は、著書『ブレイン・ルール』(NHK 出版)の中で、パワーポイントによるプレゼンはやめようと主張しています。なぜかと言えば、多くの場合は左ページの写真のような悲惨な状態を招くからです。

「いや、そんなことはない。自分が聴衆の時は真面目に聞いているし、自分が話した時も聴衆は素晴らしいと言ってくれた」と言う人もいるかもしれません。本当にそうでしょうか?
 左ページ下にある 2 枚の写真は、どことは言いませんが、典型的なプレゼンの風景を撮ったスナップです。スクリーンははるか前方にあり、後ろの席からはスライドの文字が読めません(写真 A)。それにもかかわらず、長時間に及ぶプレゼンが終わると、徴収は「素晴らしい内容だった」と言っていました。しかし、そんなはずがあるわけがありません。その証拠に、私の隣にいた人たちを撮った写真(B)を見てください。眠っていますよ(笑)。