ビジネスで失敗する人の10の法則
わたしは西ドイツで現地事業の幹部との会議に出席し、本社国際事業部門の責任者でドイツ人のクラウス・ハレも同席した。いつも通り、翌年の事業計画を検討したとき、ドイツの経営チームは大型のプロジェクトを提案した。五億ドルを超える資金を、民主化されたばかりの東ドイツに投資する計画であった。これだけの資金を投じれば、そのとき策定の過程にあった全社の予算が大きく狂うことになる。わたしはこの計画を拒否したが、そのときの姿勢は頑なで、ひどかったようだ。会議の後、ハレが私のところに来て、ドイツ事業の責任者が辞任したがっているという。
わたしはショックを受けた。なぜだ。
ハレはこう説明した。「意見を聞こうともしなかったからです。投資の大部分はドイツのボトラーが負担します。そもそも、東ドイツの可能性をご存じない。訪問したこともない。これが大きな機会になりうるかどうか検討するまでもなく、頭から拒否してしまった」P80
--出典: ビジネスで失敗する人の10の法則
お気に入りにいれた人:0人   お気に入りに追加する