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コーチとして経験を積むと、当然ながらテクニックとしてのコーチングスキルが身についてきます。さらに、そのテクニックを使った成功体験が多ければ多いほど、次のクライアントにも適用させようとしてしまうことがあります。ところが、テクニックを駆使するだけでは、さまざまな個性をもつクライアントに対してのコーチングは成立しません。
私自身も、コーチとして駆け出しのころ、複数のクライアントに対して、トレーニングで学んだばかりの質問をどんどん投げかけ、クライアントから「不自然だった」といわれた苦い経験があります。このような状況では、クライアントから気づきを引き出すことは到底難しく、不信感や不安を抱かれかねません。やはり、テクニックを使う前に、目の前のクライアントの特徴、状況をよく理解し、それに対応できていることが必要です。
また、コーチの価値観や考え方をクライアントに押し付けてしまうコーチも考えものです。自分自身の価値観や考え方をいったん脇に置いて、いつも新鮮な気持ちでセッションに臨む姿勢こそ、個別対応するために重要なものです。
--出典:
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