蜥蜴―短篇小説集
評価 : (2.0点)

 正直に告白してしまえば、ジャケ買いだった。「へえ、カッケエじゃん」と本を手に取り、颯爽とレジに向かい、帰りにスタバでオシャレ番長みたいなことがやってみたかったのだ。
 おれにはとくにおもしろくなかった。ちょっと引用しよう。
――引用――
うんこ「おれは健一のうんこだ。この男臭さが、おれの男としての誇りだ。どうだ、気にいったか」
おしっこ「ええ、気に入ったわ。とっても男らしいわ。このたまらない男臭さに、今私はうっとりしているのよ。私は健一のおしっこよ。一人の人間から出て来た、あなたと私。従兄弟同士の恋愛のように、何か濃い縁と同族の血を感じるわ」
――引用終わり――
 どこかで見たシチュエーションだ。
 作者はツイッターにいるようで、藤岡弘、にちょっと似てる。他に劇団やらなんやら色んなことをやっていて、この本で舞台などもやっているそうだ。
 それと今知ったのだが、これはCD版もあるようで、朗読は玄田哲章と小山茉美がやっているらしい。いったいどうなっているんだ……。


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