ソフトウェア見積り―人月の暗黙知を解き明かす
評価 : (4.0点)

前提として、ビジネス系のシステム開発ではなく、エンターテイメント系の自社システム開発や、よくやりとりのある顧客からの受託をしています。以下、その目線からの感想。
前半の見積りがはずれるリスク要因、見積り活動全体のアプローチや心構え、後半の経営陣とのやりとり、WBSのひな形によってモレをなくす、工数・工期などの関係などが有益です。
たとえば、
個々の標準偏差=(個々の最悪ケース見積り一個々の最良ケース見積り)÷6
みたいな例があります。この細かい数字はともかくとして、アプローチがあるっていうのが重要だと考えています。標準偏差(または、その予想値)を使うのだというのが大事なわけで。
中盤の具体的な見積り手法のうち役に立ちそうなのは、少しだけでした。これは対象としているビジネスの問題であって、見積り手法自体の問題ではないと思います。


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