すベてがFになる (講談社文庫)
評価 : (5.0点)

 再々々読くらい。
 解説で瀬名秀明が『森の作品では、極めて興味深いことに、認識やリアリティを問われるのは作中の名探偵ではなく私たち読者のほうなのだ。』と言っているがまさにそれで、キャラクタの思考も、ミステリとして言うなら「動機」も、すべてが新鮮。
 「理系ミステリ」なんじゃなくて、「それまでの常識に従うのをやめたミステリ」なのかなと思う。
 これを読み始めた時、真賀田研究所のシステムが面白くて、「リアルとヴァーチャル」についてTwitterでいろいろ考えていた。俺は、リアル側の人間だなぁと思った。


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