アンのゆりかご―村岡花子の生涯 (新潮文庫)
評価 : (3.5点)

村岡女史の一生を書簡などを通じて顧みる、孫娘による伝記。

朝ドラも終了するころに読み終えたが、本当の村岡女史はもう少し野心的だったかも、との印象を受けた。もちろん悪い意味ではなく、貧乏な農家の出ながら翻訳家として第一人者となった気概、また女性としての地位向上に向けての意志の強さを感じた。

それにしても、戦火の中で「赤毛のアン」の原書を守り抜き、翻訳し続けたのはなぜだったのか。
本を読む、という楽しさを子どもたちに伝えたい、という真摯な願いがあったことは否めない。あらためて村岡女史訳の「赤毛のアン」が読んでみたい、と思った。


参考になった人:0人   参考になった