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何よりも、本書に書いていることを信用しないでもらいたい。頼むまでもないことだと思うが、「ツチヤの言うことだから、どうせ間違っているに決まっている」という態度で読んでほしいのである。実際、この本には、間違いも含まれているのではないかと思う。いや、おそらく間違いが含まれている。いや、絶対に含まれている。いや、誤りがあるだけならまだいい。正しいところがひとつでもあるかどうか不安になってきた。(9)-
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評価 :哲学は「深遠な形而上学的真理を解き明かすものかどうか」という問いを、実際に哲学者が提出した論証を紹介・批判することで検討する。お茶女の講義を基にしているということで、スタイルは平易、予備知識不要、ユーモアエッセイのようなジョークは控えめ。土屋教授はかなりのヴィトゲンシュタイン派であり、この本はヴィトゲンシュタイン的な哲学の考え方の入門書として優れていると思う。実際、講義の後半では、非常に大ざっぱで初歩的ではあるものの、言語ゲームの概念を導入し、『論考』の概要と企図を議論して、前半の個別の哲学的問題の検討をまとめる。解説が野矢茂樹氏だったのにも引かれて成田空港のTSUTAYAで購入した。かなり楽しめた。
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1985年、東京生まれ。米国ヴァージニア州立大学卒業(専攻は哲学、副専攻は宗教学)。英国オックスフォード大学哲学科修士課程(B.Phil.)修了。現在は同大学博士課程在籍。主な哲学的関心は、規範性、理由、合理性、実践などに関わる言語哲学、行為論、芸術哲学の諸問題。
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