悪名の棺―笹川良一伝

著者
出版者
幻冬舎
価格
¥1,785
(4.0点)
笹川良一といえば「右翼の大物」「A級戦犯」「競艇の元締め」
といった程度の断片的な評判(知識ですらない)。この本を読んでそんな表層的な認識が恥ずかしくなるほど一変した。20代後半で先物取引で才覚を発揮し現在の価値で30億円を手にした若者は自費で政党を立ち上げ政府の圧力に抗いながら政治運動に身を投じ、戦後は戦没者遺族やハンセン病患者の支援に身を投じる慈善家笹川良一が描かれている。全面的に笹川良一の功績を肯定するのはまだ保留しておきたいが(批判的見地からの本も読んでみたい)、極めて人間味に富んだ仁愛の人であることは間違いがないようだ。

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(2.0点)
筆者は世評と違い立派な人だという調子で書くのだが、不思議とそのように読めない。
右翼の大物の話って、結局ほら話なんだな。

でも、ひとつ面白かったのは、長年一緒に働いた一の子分がクーデター起こしそうになったら、あっさり成田空港で暗殺したらしい事。明らかに悪人だなあ。

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