シュルレアリスム宣言・溶ける魚 (岩波文庫)
評価 : (2.0点)

 『溶ける魚』のほうは自動筆記で書かれたものなんだけども、詩のところで書いたのと同じで、よほど暇であったり情緒不安定であったりすれば別として、基本的におれには楽しみ方がわからない。
 ブルトンが「小話」と読んだこれらの文章は、安部公房の『笑う月』のように虚実入り混じる小説とも日記ともつかない内容だということだが、外国のことだからよくわからん。もしブルトンが日本人だったとしてもわからんのだろうけど。
 前半の『シュルレアリスム宣言』は巌谷國士によれば『溶ける魚』のまえがきが長くなってしまったものらしい。ちなみにこちらにも「作文」だとか「詩」だとかがちりばめてある。
 前半だけでいいという人には中公文庫から生田耕作訳の『超現実主義宣言』が出ている。


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