「わからない」という方法 (集英社新書)

著者
出版者
集英社
価格
¥735

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tell-k 
kawademan さんのレビューや引用が良かったのでウィッシュリストに入れてみた

評価・詳細レビュー

(5.0点)
わからないということがわかるということ

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(5.0点)
『「わからない」という方法』2001年の誕生プレゼントに自分で買った本。ときどき読みなおすバイブルのような一冊。

橋本治から学ぶべきは、外国の大学だからスゴイと思ってそこに進学したり、大学を出て社会人になって、壁にぶち当たったからといって、大学に入って学び直そうと考えるのも、発想として短絡だって話から入っていく度胸かもしれません。

正しい答えがあると錯覚できた20世紀は、皆が大学進学に遮二無二なれた世紀。正解を手に入れたら幸せになれるって考えられた。21世紀。それは「現実」じゃなくて「幻想」だって気づく。みんなそのことに「幻滅」するかもしれないけど、ただの「現実」に目覚めるだけって言ってます。

さて、どうなるんでしょう。

当然ながら、「こうすれば成功します」カツマ的な本ではありません。あとがきのタイトルが「この役に立たない本のあとがき」ですから。しかも、タイトルが間違っていたかもしれない、本来は『知性する身体』の方が良かったかもって。

20世紀から21世紀的考え方をしちゃっていた人だと思います。

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引用

「わかる」とは、順を追って理解して行くことである。そうすることによって、学ぶ側に「納得」が起こる。「わかる」とは「納得すること」なのだから、「わかって行くプロセス」とは、「我が身を納得させる時間」に等しい。すべてのものが、初心者に対して「基礎を確実にマスターする」を要求するのは、そのためである。
そして、初心者にとってなにが一番いやかと言えば、「基礎を確実にマスターする」の間のチンタラした時間である。「それをマスターして、さっさとカッコいいものになりたい」と思う人間にとって、「基礎を確実にマスターする時間」は、カッコいいところがなにもなくて、おもしろくもなく、下手すれば「ぶざまな自分」にも直面してしまう、「いやな時間」でしかないのである。
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「自分はへんではない」─この立場に立ってしまうと、まず、「へん」という反対側の立場の持つ“意味”が見えなくなる。「へんなもんだから無視してもいい」で終わってしまうからであり、「へん」が批判票となるのもそのためである。
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この予定調和的な「なんにもしない状況」は、どのようにすれば打破できるのか?結局のところ、「バカと言われることを顧みない度胸」だけが、二十世紀病に冒された日本社会の膠着を突破するのである。(p.27)
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