自分の小さな「箱」から脱出する方法
箱の中にいると、自分に目を向けるだけで手一杯になってしまって、結果に気持ちを集中させられなくなる。これまで君が仕事の中で出会った人々、一心に成果をあげようとしているように見えていた人々も、実はそうじゃなかった。彼らが成果を重視するのは、自分が優秀だと評判を得たり、その評判を維持したいからという事が多い。
なぜそういえるかというと、そういう人たちは、他人の成果を自分の成果に比べて軽く扱う。たいがいの人は、会社の誰かが成功しても、自分自身が成功したときのようには喜ばない。それどころか、他の人を踏みにじってでも、成果をあげようとする。そうやって悪影響を及ぼすんだ。成果を出すよう懸命に努力せよと、部下に発破をかけるかもしれない。でもそんなのは嘘だ。
-p173 CHAPTER15 自分の気持ちはどこに向いているのか
実際、息子とわたしの自己正当化ときたら、まあ見事なもので、ほとんど共謀しているといってもいいくらい。お互いに、『ほら、あんたにひどい事をしてやるよ、そうすりゃあんたは俺を責められるだろ。そしてあんたが俺にひどいことをすれば、俺はあんたを責められるってわけだ』って、いいあってるようなものなの。
もちろん、そんなふうにいいもしなければ、考えもしなかった。でも、お互いにやっていることや自己正当化が、あまりに完璧で調和がとれているものだから、まるで共謀しているとしか思えない。だから、互いに相手に対して箱に入っている複数の人間がいて、お互いの感情に背き合ってる状況を『共謀』と呼ぶの。
-p166 CHAPTER14 なぜ自分ばかりが責められるのか
自己正当化イメージはわたしに、わたしは他の人を思いやれる人間だ、という。しかしそういうイメージを持っているわたしは、実は自分のことしか見ていないというわけだ。
-p147 CHAPTER13 他の人たちが何を必要としているか
顔を上げたわたしは、秘書の目に涙らしきものが浮かんでいることに気づいた。たったの四週間で秘書を泣かしてしまうなんて、最低の下司野郎だ。
-p87 CHAPTER8 うまくいかないのは自分だけが悪いのか
自分への裏切り
1 自分が他の人のためにすべきだと感じたことに背く行動を、自分への裏切りと呼ぶ。
2 いったん自分の感情に背くと、周りの世界を、自分への裏切りを正当化する視点から見るようになる。
3 周りの世界を自分を正当化する視点から見るようになると、現実を見る目がゆがめられる。
4 したがって、人は自分の感情に背いたときに、箱に入る。
5 ときが経つにつれ、いくつかの箱を自分の性格と見なすようになり、それを持ち歩くようになる。
6 自分が箱の中にいることによって、他の人たちをも箱の中に入れてしまう。
7 箱の中にいると、互いの相手をてひどく扱い、互いに自分を正当化する。共謀して、互いに箱の中にいる口実を与えあう。
-p167 CHAPTER14 なぜ自分ばかりが責められるのか
それに、これは肝に命じておいてほしいんだが、自己欺瞞というのは非常に難しい問題だ。この病に冒されていない会社などないといってもいいくらいだが、自己欺瞞に冒されてる会社ほど、その問題がみえなくなっている。ほとんどの会社は、箱の中に囚われてるといっていい。
-p70 CHAPTER6 自己欺瞞に冒されてる人ほど問題が見えない
つまり人間は、相手が自分をどう思ってるいるのか感じることができる、これがポイントなんだ。
自分が相手から、なんとかしなくてはならない問題と見なされているのか、操られているのか、策略を巡らされているのかが、わずかな時間でわかってしまう。偽善だってかぎつけられる。見せかけの親切の下に隠れている非難を、感じ取ることもできる。そして往々にして、そういう相手の態度を恨めしく思う。
-p50 CHAPTER5 効果的なリーダーシップを支えるもの
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