二流小説家 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)
評価 : (4.0点)

No1という帯に惹かれて買いました。普段はあんまり気にしないんだけどポケミスだしさ、新人だしさ。ちょっと手に取ってみた
ストーリーはアメリカン・サイコみたいな風情がプンプンするんだけど、ちっともドキドキしないし、なにしろ主人公がちっとも冴えない!ただ冴えないならフロストくらい冴えなければ見事なんだけど、そうまでもないから中途半端で、、、だから冴えないヤツ
なんだがコイツがヒーローで主人公なら全く許せないトコなのだが、二流作家なのである。自他共に認める二流作家なのだ。なにをもって二流に甘んじてるかというと、主人公はとても良き「本」の読者なものだから、良い本を書くには自分が未熟であることを理解してるからだ

良き読者とは彼のような主人公をいう。本を好きで本を書くようになって、でも好きなだけでは、自分が好きな作家に、この自分は決してなれない、とワカってるから二流作家に甘んじてる

なのに彼にも熱心な愛読者がいるのだ。ミステリーの本筋とは違うトコロでとてもいいなぁーと思った


参考になった人:0人   参考になった