10代の頃に読んで、いまだにこの「ある種の」嫌悪感を
超える小説に出会ったことがない。

主人公の作家が、かわいらしい女学校あがりの女門下生(芳子)に崇拝され
もう、うれしくてうれしくて、大好きになっちゃって
妻子のいる自宅に置くほど気に入っちゃって
芳子への独占欲がたかまってくるにつれ
処女性を求める気持ちがどうにも抑えられない。
本当は恋愛なんて断固禁止したいけれど、反対して芳子に嫌われたくないから・・・識者の意見としてやんわり反対してみたり。
そんな中年のヌメっとした気持ちを赤裸々にして話は進む。

そしてラストは、家を出て行った芳子の蒲団やら汚れたパジャマの匂いをかぎながらむせび泣く主人公。

ほんとぞっとする。

タイトル通り、間宮兄弟のおはなし。
間宮兄弟はほんの少しだけ変わり者だけれど
家族の仲が良いので、にじゅうまる。
兄弟が女の子を好きになったり
その女の子をホームパーティーに招いたり。
劇的な事件はないけれど、彼らの日常をのぞくだけでおもしろい。

浴衣、とうもろこし、枝豆、大の字で昼寝
ビンのコーヒー牛乳、ビール、などなど。
ちょっとなつかしい夏がいっぱいつまっている。

ころころ寝転びながら読んで、眠くなったら昼寝して、
というスタイルで読むのがこの本には合っている気がするよ。

この作品のタイトルはロリータコンプレックスの語源。

イケメンのおじさん(ハンバート)が、12歳の少女(ロリータ)を好きになりすぎちゃって、ずっとそばにいたいもんだから、少女のお母さんと結婚しちゃったり、罪を犯しちゃったり、逃避行したり、トントン拍子(悪い意味)に人生を狂わせちゃう話。
妖精だったロリータも、時が経ち人間の女になり
ハンバートを面倒くさいオッサンみたいにじゃけんに扱ったり。
ああ、ロリコンって大変なんだなあ。

全編を通して、文章が美しいです。

坂口安吾の奥さま、三千代さんの回想録。

前半は、安吾との出会いから結婚までの楽しい生活。
後半は、アドルムに狂った安吾との壮絶な生活。

きっと三千代さんは、おおらかで愛嬌のある女性だったんだろうな。彼女の書く文章からは、安吾への愛情が感じられます。

この本は何度も読みすぎて、表紙もボロボロになった。

既知の名作なので、あらすじは不要かなあ、と。
なので、自分が感じたこと。

この作品には、悪人が出てきません。
自分の国のため、大事な人たちのために戦っています。
ストーリーで「生命」について考えることが多く
その分、「死」の匂いもかすかに漂っています。
登場人物のクシャナとナウシカがとても似ている気がした。陰と陽。

劇場版は1巻の内容のみなので、ナウシカ好きで
原作を読んでいない人は楽しめると思います。

昔、プレゼントされた絵本。
愛情にあふれていて、読むたびにほんわかする。
絵本の送り主に対しても
「この絵本を選ぶ人だもの、心根がやさしいにちがいない！！」
と思ったほど、優しくて温かい作品でごわす。

ゴーリーの独特の感性が炸裂した絵本。
A～Zまでの副詞のアルファベットブック(短い文章と絵)。
この人の世界観好きなんだよなー。
彼の選択した副詞は、人をちょっぴり不安にさせるものばかり。

大人の嗜みと思って読んだ。
関羽の死でくじけたが、がんばった。
横山御大の描く武将たち
顔で見分けがつかないので、兜で見分けた。
ちなみに、好きな武将は趙雲です。

安吾のえがく女性が好きだ。
不感症、あばずれ、白痴、呑んだくれ、その他その他。
何かが欠落しているのだけれど、けがれの無い女性たち。
そんな女性たちと、ちょっとダメな男が出てくる短篇集。

安吾の20～30歳の自叙伝が多いので
自分と照らし合わせながら読むと面白いかも。

本を読む楽しさを思い出させてくれるおはなし。
あー、わかる、夢中になって読んでる時ってこんな感じだよなあ、って。

本を読了するまでの女の子を、ただただ描いているんだけれど
女の子が本の内容にワクワクしたり、ジーンとしたり、
感情の起伏がとても丁寧に描かれています。

読書が大好きな人にオススメ。共感できるよ。

文系スポ根マンガ。
二人の高校生が「マンガを描く」おはなし。
うぉおおおお！！！って感動して号泣した。
3巻完結とは思えないほどの濃い内容、すごい。

青春擬似体験まんが。
このマンガみたいな体験はしていないけれど
この青くて鬱屈した感じとか、なつかしいなあと思う。
そして、芽衣子ちゃんがかわええ。きゅん。

考えるな、感じろ。

佐助の行動が、愛情なのかエゴなのか。
何度読んでもわからない。
ワタシは「献身的な愛」と「自己愛」の見分けがつかない。

初恋をこじらせると、色々と取り返しがつかない。
一人の女性を50年以上想い続けた男の話。
この話が面白いのは、ただの一途な純愛ではなく、
その想い続けた間にも、男が、600人以上の女と寝たということ。
おそるべしラテンの血！