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出版業界でひっそりと生きる編集者。興味のある分野は戦史、宇宙、地球科学、未来学、SFなど雑食系。
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評価 :呉の「大和ミュージアム」の公式ガイドブック。大和だけでなく日本海軍の歴史、そして呉軍港の歴史を記録され、元兵士の証言も掲載された貴重な一冊。
評価 :本書は、1980年代アメリカで誕生したブレードランナーやターミネーターなど怪作や問題作を取り上げ、筆者が詳細に分析したものだ。
筆者が取り上げている映画は、いわゆる「全米が泣いた!」みたいなタイトルは一本も無いが、現代に至るまで我々が目にする作品の元パターンを生み出した作品群でもあり、ぜひ一度は観ておきたい作品でもある。
そして筆者は、それら映画の背景から監督の人間性までえぐり出し、我々の前にさらけ出している。例えば製作に至るまでの監督の生い立ち、動機、彼が影響を受けた作品などに始まり、実際の映像作品中における伏線、最終的な映像作品ではカットされたために意味不明になった部分の謎解きまで幅広い。ちなみにブレードランナーで有名な「二つで十分ですよ」の謎解きも…
とまれ、本書はそれぞれの映画のファンからカルトムービーファンまで、幅広い層にオススメです。
なお、筆者にはぜひ現代日本の宮崎、押井、大友各氏などの映画をテーマに、本書の続編的な書籍を出して欲しいと思う。
なお本書を読んでから映画を観るか、観てから読むか、というところが問題だが、本書はネタバレも満載なので観てから読む方がいいと思う。2件の「いいね!」があります。-
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この切り口でジブリ等も語って欲しい(笑)-
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評価 :小松左京氏の「日本沈没」が実は「第一部」という扱いであり、続編となる幻の「第二部」が執筆中らしいという話を各所で聞いてから十数年、2006年にやっと第二部が刊行された。
「第二部」は、日本沈没から四半世紀後の世界を舞台に、国土を喪失した日本という前提の中で登場人物の苦闘と心情を描き出している。そう、そして「第一部」で離別したあのカップルも登場する。
国土を喪失し、様々な国際的な信用度も失い、国家間の利害の中で翻弄される日本人たち…。本書のテーマは、まさに「苦闘する日本人」と言って良いだろう。
そういう意味でも「第一部」が災害シミュレーション小説だとすれば、「第二部」は仮想世界における政治シミュレーション小説の色が濃いように思える。
とまれ、世界観の理解、登場人物の連続性などもあることから、ぜひ「第一部」を読んだ上で本書を読んで欲しいと思う。
なお、私として不満が残った箇所が若干ある。
まず日本政府やその組織(自衛隊他)、そして日系企業がどうやって維持されているのか、もう少し詳しい状況説明を読みたかった。日本沈没後の護衛艦のメンテとか組織の維持方法、また政府の正当性を裏付ける意味で議員の選挙制度など知りたかった。
また、最終章があっさり終わってしまいどうも不満が残る。要は薄すぎる、ということなのだが、いつも谷氏であれば、この段階からの登場人物や日本政府の行動が緻密に描かれていくだろうという期待があったからだ。帯には「…ついに完結」とあるが、ぜひ最終章前段と後段の間を繋ぐ「歴史」を「第三部」として読みたかった。先頃小松左京氏が逝去され、知の巨人の新著がもはや読めないことがつくづくも残念でならない。-
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