ドストエフスキーの詩学 (ちくま学芸文庫)
- 出版者
- 筑摩書房
- 価格
- ¥1,575
引用
(真面目な笑話の)第三の特徴は、このジャンルがすべて意図的に複数の文体、多様な声を含んでいることである。…いくつかのジャンルで主導的役割を担っているのは、複声的な言葉である。つまりそこには、文学の素材としての言葉に対する根本的に新しい態度が登場しているのだ。(p.223-224)
真面目な笑話の諸ジャンルの際立った特徴はどこにあるのか?…それらはみな、多かれ少なかれ独特のカーニバル的フォークロアと深い関わりを持つ点で一致していた。…確かに真面目な笑話のジャンルはすべて強い弁論術の要素を含んでいるが、しかしその要素も、カーニバル的世界感覚の陽気な相対性の雰囲気の中で、根本的な変化をこうむっている。つまりその一面的な弁論術的生真面目さ、分別臭さ、一義性と教義主義が弱められているのである。
文体模写とパロディーにおいては、すなわち第三タイプの言葉のうち最初の二つのバリエーションにおいては、作者は他者の言葉を自分自身の意図を表現するために利用する。それに対し、三つ目のバリエーションにおいては、他者の言葉は作者の発話の枠外にとどまっているのだが、しかし作者の発話は他者の言葉を考えに入れ、それと関係づけられているのである。(p.393)
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