伝わる・揺さぶる!文章を書く (PHP新書)
“なんとなく”生きている子たちこそ、いま、受けている傷は深い。なぜだろうか?
人は、どんなに幼くても、あの人ともこの人とも違う、何かを自分の中に持っている。体内の感覚や意志を、掘り起こし、形にし、外界に問うてみるまで、自分の中のものが、ひん曲がっていると言われるか、素敵だと言われるかは、わからない。
“なんとなく”で生きているということは、自分の中にあるものと向き合わないことだ。他人の言うことを仕入れては、切り分けて、外に出す。そんな受け売りを繰り返していると、自分の内面と、行動が離れていく。自分が、外界と関わっていることにならない。
だから、考えることを通して、自分の内面を顕在化できないと、人は静かに傷ついていくのだ。(p40)
あなたは暗記と応用ではなく、「自分の頭でものを考える方法」を習ったことがあるだろうか?
〈中略〉
何事もあまり考えない、考えていないことにさえ気づかない人は、一見オメデタイ人のように思えるのだが、実は深く傷ついている。
「考えない」というのは、自然天然の状態ではなく、実は、不自由なことではないだろうか。(p12)
私にとって、今、切実なのは、PHSを持つことを親に許可してほしいということだ。そんなことが切実かと疑う人さえいるかもしれない。だが、理由がある。
私は、今まで17年間、自分の気持ちを表現することが苦手だった。いや、避けてきたといった方がピッタリかもしれない。やりたいこと、欲しいものを主張せず、それでいてイヤなことを断ることをしないイイ子ちゃんとしてやってきたのだ。
最近、自分のソコが嫌だと思い始めた。今、この殻を破らなくては、本当の自分を押し殺してきた自分とサヨナラできない気がする。
だからこそ、ワガママかもしれないという両親への申し訳なさに心を痛めながらも、自分の本当の気持ちを伝えているところだ。(p22)
私が切実に受けとめることと言ったら、自分の将来についてです。ひとまず私にとって今気がかりなのは、近い将来です。人生には、とりあえず、今思いうかべるだけでも、大学進学、入社、結婚、老後など一大イベントがありますが、今は、とりあえず、大学進学のことが切実に感じられます。人生だって、1つひとつ、目の前にあることから順に片付けていくべきだと思うからです。
学歴がすべてではないと思うけれど、とりあえず、一流の企業にでも入りたいならば、やはり高学歴を目指すことがてっとり早いと思われます。今は、とりあえず、自分の目の前にある問題から解消していこうと思います。(p14)
「他人ごとではなく、まさに自分の問題としてあなたが切実に受けとめるのはどんなことですか。あなたの肚(はら)の中から発する言葉で述べないさい」(山口大学人文学部小論文入試問題から)p.13
文章力のゴールは、一編の完成された文章をまとめ上げることではない。書くことによって、あなたの内面を発現することにも留まらない。あなたの書いたもので、読み手の心を動かし、状況を切り開き、望む結果を出すこと、それがゴールだ。(p.32)
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