「週4時間」だけ働く。

P.120 〜 121

 満たすための 8 時間があるから、私たちは 8 時間を満たしている。もし 15 時間あったら、15 時間を満たすだろう。もし、緊急事態が発生して、2 時間以内に仕事を離れる必要があり、しかも締切が差し迫っている場合、私たちは驚異的なペースで 2 時間以内にその仕事を片付けてしまうだろう。

 (〜 中略 〜)

「パーキンソン」の法則とは、「仕事は、完了するために割り当てられた時間に応じて(見た目が)重要で複雑なものへと膨れ上がっていく」というものだ。それは差し迫った納期が持つ魔法だ。あるプロジェクトを完成させるため与えられた制限時間が 24 時間だったら、時間のプレッシャーによって業務遂行に集中せざるを得なくなる。そして、必要最低限のことのみを実行するよりほかに選択肢がなくなる。同じ仕事を完成させるのに 1 週間を与えると、ささいなことを大げさに考えてしまい、6 日間使いきってしまうだろう。おぉ、神よ、2 か月を与えたらどうなるか、それはもう手に負えない怪物だ。短納期で生まれる成果はより集中度が高いので、必然的に納期が長い場合と同程度かそれ以上の品質を持っている。
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P.119

 あなたが従業員ならば、無意味なことに時間をつぶしてもある程度まではあなたの過失にはならない。歩合制で給料をもらっているのでなければ、時間を有効に使うのを後押しするものはないだろう。この世界では、9 時から 5 時までの間、書類をパラパラめくっていることが了解事項になっている。そしてあなたは奴隷状態でいる間、オフィスに拘束されているのでその時間を満たす振る舞いを創作しなければいけない。空いている時間が山ほどあるから、時間がムダ遣いされるわけだ。分かりやすい理屈だ。今やあなたは、給与明細を集めるかわりにリモートワークの合意を得るという新しい目標を持ったのだから、現実に立ち戻って効果的に働く時だ。最高の従業員は最高の力をもっている。
 起業家にとっては、時間のムダ遣いは悪しき習慣をそのまま踏襲したものだといえる。私もその例外ではない。起業家の多くはかつて一従業員だったので、9 時 - 5 時カルチャーの出身であり、それゆえ同じスケジュールを採用しているにすぎない。彼らが朝 9 時から始める活動が機能するのかどうか、また目標とする収入を得るために 1 日 8 時間が必要かどうかにかかわらず、である。このスケジュールは社会全体の合意事項であり、量で結果を測るという、まさに恐竜時代の遺物のようなアプローチだ。すべての人間が仕事を達成するためにきっちり 8 時間必要である、なんてことがありうるだろうか? いや、ありえない。9 時 - 5 時労働はたまたまそうなっているだけだ。
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P.81

5 怖さから、何を先送りにしているのだろうか?

 一般的に言うと、もっとも恐れていることこそ、もっともする必要がある。電話することでも、会話することでも、その行動が何であれ、必要なことを遠ざけているものは、結果が分からないという不安だ。最悪のケースを明確にして、運命を受け入れ、あとはやるだけ。もう一度言うから座右の銘にしてほしい。もっとも恐れていることこそ、もっともする必要があるのだ。「人生における成功の程度は、人があえて持とうとした不快な会話の数によって計ることができる」と聞いたことがある。恐れていることを毎日ひとつはやってみよう。私は、著名人や財界の有名人にアドバイスを求めるために連絡を取ろうとするうちに、この習慣を身につけた。
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P.63

6 弱点を治すよりも、長所を伸ばそう

 人間はたいてい、得意なものはごくわずかで、ほとんどのことは救いようがないほどみじめなものだ。私は、商品開発やマーケティングは得意だが、それらに続く仕事になるとまったく使えない。

 私の体は重いものを持ち上げたり、放り投げたりするのに向いている。そうなんだ。私はずっとそのことを見ないふりしていた。水泳にもトライしたが、おぼれかけたサルみたいだった。バスケットボールにチャレンジしても、まるで原始人のようだった。ところが、格闘技をやってみると、ようやくうまくいき始めた。

 すべての自分の弱点を直そうとするよりも、自分の強みを補強する方がずっと有利だし面白い。長所を増強させる「掛け算効果」と、どんなに頑張っても二流にしかなれない弱点修正の「足し算効果」の二者択一ということだ。修理ばかりしていないで、あなたの最強の武器をうまく利用することに集中しよう。
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P.62

4.ピッタリのタイミングなんてない

 昔、私は母親に、最初の子供、つまり私をいつ産むうかをどうやって決めたのか、尋ねたことがあった。答えはかんたんだった。「子どもはほしかったら、お父さんも私も遅らせる理由がなかったわ。子供を産むのにぴったりのタイミングなんてないのよ」。そう、そうなんだ。
 重大なことを決めるときは、タイミングなどどうでもよくなる。仕事を辞めるのにふさわしい時期を待つ?夜空の星々が1列にならぶのを待っているのと同じくらいありえない。人生の道の交通信号が一斉に青信号になることだって絶対にない。宇宙の意志があなたに対して陰謀を企てることもないし、あなたのためにわざわざお膳立てしてくれることもない。完璧な条件などありえない。「いつかやろう」は一種の病であり、あなたの夢は墓場まで持って行かれて実現することはなくなる。賛否両論を並べ立てても、双方に大した差はない。あなたにとって大事なことなら、そして「いつかは」やりたいと思っているならば、今、それをやろう。途中でコースを修正するのだ。
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P.61

意味のない仕事は少なくしよう。それは決して、怠けることではない。そうすればもっと自分自身の重要なことに集中できるからだ。これはほとんどの人に受け入れられない考え方だろう。なぜなら、我々の仕事文化では、個々の生産力に対してではなく、個人の献身的な犠牲に対して報酬を支払うからだ。
一部の人は、自分の仕事の成果やそのコケンどを時間で測ることを選ぶ(選べる)だろう。労働時間が多ければ多いほど自分の評価が高まるし、上司や同僚から任せられるものも多くなるからdふぁ。一方、NRは、オフィスにいる時間は短いが、ノン NR [ニューリッチではない] 連中が束になってもかなわないくらい大きな仕事をする。
では、怠惰を新たに定義し直そう。「怠惰」とは、理想とはほど遠い現状に耐え、成り行きや他人に自分の人生を決めさせること。あるいは、オフィスの窓から傍観者のように時が過ぎ行くのを見ながら、小金を貯め込むこと。銀行口座にいくらお金があろうと、こうした状態が変わるわけではないのだ。もちろん、たいして重要でもない E メールや雑用を処理するいつもの仕事にかかる時間が減るわけでもない。
忙しくなろうとするのではなく、生産性を高めることにフォーカスしよう。
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P.35

日本では死ぬまで働く「過労死」と呼ばれる現象があり、日本人は生まれたときは神道で、結婚するときはキリスト教徒、他界するときは仏教徒になるくらい、宗教観はあいまいだ。私は日本人の大半が深刻なほど生き方に混乱をきたしていると思った。
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2002年、TrueSAN社に新任の営業担当副社長が来た初日、彼は全社ミーティングでのあいさつで次のようにはっきりと表明した。「私はこの会社で友人をつくりに来たのではありません。営業チームをつくり、製品を売るために雇われたのです。それが私のしたいことです。どうもありがとう」。雑談はそれだけだった。
 彼は公約を実行し始めた。オフィス内の社交派人間は、彼の無意味なコミュニケーションを否定するやり方を嫌ったが、みんな彼の時間の使い方を尊重した。彼は理由泣く無礼な態度をとることはなかったが、単刀直入で、周囲の人間に集中することを求めた。カリスマ性があるとはいえなかったが、見事なまでに効率的な人物であることは誰もが認めていた。
 副社長の部屋で初めて1対1で座って会話したときのことを覚えている。 (略) 彼は笑みを浮かべて聞き始めたが、2分とたたないうちに手を上げた。私は話を止めた、彼は優しく笑って言った。「ティム、おしゃべりはもういい。我々がする必要のある者は何かを教えて欲しいんだ。」P156
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