K_O_Z
ライブラリ 18 册 | 詳細レビュー 15 件 | 引用 0
一行紹介


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自己紹介


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四畳半神話大系 (角川文庫)
評価 : (5.0点)
イエスの失われた十七年
評価 : (3.0点)
「原因」と「結果」の法則
評価 : (4.0点)
魍魎の匣 (講談社ノベルス)
評価 : (5.0点)

京極堂シリーズの二作目。なんかセクシーなんだよね。変態って言われるの覚悟で言っちゃうけど、匣の中に納められた四肢の無い少女が「ほう」とつぶやくとか、怖ろしいはずなのに淫靡な感じがしてそのシチュエーションになぜか惹かれてしまう自分を発見。暗くおどろおどろしいはずの事件の数々になぜか性的な臭いを感じてしまうのは僕の問題なのか、それとも京極氏の狙いなのか。本格推理小説と銘打ってあるものの、推理小説というよりは、狂気、猟奇といったホラー小説といった趣の濃い作品。そして斯くも妖艶で美しいホラー小説は僕の読書経験の中では無比。スティーブン・キングなんか読んでる場合じゃないってくらい。いろんな意味でドキドキしっぱなしの一冊。


鉄鼠の檻 (講談社ノベルス)
評価 : (5.0点)

現在刊行されている京極堂シリーズでは今のところ一番好きな作品。いまさら京極堂シリーズの面白さについて書くのは野暮なので多くは語らないけれど、僕がこの作品をシリーズで一番に挙げる理由は、禅思想の理解を少しだけだけど深めることができたから。「少しだけ」というのは禅の奥深さ故であって、この作品に綴られている情報量の問題ではないことは断わっておきたい。作品中に中禅寺の口を借りて語られる「禅」についての蘊蓄は、かなり詳細で分かり易く京極氏の凄まじい知識量と勉強量には毎度のことながら驚かされる。実際に短期間ではあるけれど禅寺に入って修身を試みた僕が、当時はちんぷんかんぷんで理解が及ばなかった事柄の数々に「ああ、そういうことだったのか!」と合点がいったのだから。理解を求めること自体が禅の思想からは外れてしまうのだけれど・・・・。京極夏彦作品は総じて物語を楽しむ事と、知識欲を満たす事の両方ができるのでファンにならずにはいられません。


飾り火〈上〉 (新潮文庫)
評価 : (5.0点)

二十代の頃に読んだのですが、不幸なことに、これ、もう私的な愛のかたちの原形になってしまってます。どうなんだろ?本来ジャンルはミステリーになるのかな?連城氏の活字ならではの(活字でしか実現不可能な)トリッキーな物語運びは、読み進むにつれ「えーっ?」という仕掛けがいくつも施されています。ミステリーと言っても犯罪は一切起こらず、そこにあるのは行き過ぎた男女の駆け引き。冒頭に「不幸なことに」と書いたのは、愛が動機で繰り広げられる事件の数々の根底にあるのが、苛烈なまでの片想い(←これ重要。誰が誰に片想いしてるのか当時の僕は最後まで分からなかった)と底無しの嫉妬だから。ネタバレになるどころかミステリの種明かしになってしまうのでここには書けないけれど、「そこまでするか?!」ってくらいの強烈な罠を男女が互いに仕掛け合う。一連の事件を操っていたのは本当は誰なのか最後の最後まで分からないし、しかも犯人(犯罪は起きないので犯人という言葉は適切じゃないかも知れないけれど)の動機が明かされた時の衝撃はまだ若かった僕には凄まじいものがありました。僕が最も影響を受けた究極の恋愛小説。もちろんミステリー作品としての完成度も相当に高い超絶小説!


僕にはわからない (双葉文庫)
評価 : (5.0点)

とにかく面白い!取り上げるトピックも、そしてその切り口も、文章のテンポも、ユーモアのセンスも、全てがパーフェクトに僕好みの一冊。たぶん僕が最も数多く繰り返し読んだ本だと思う。らもさんの小説はあまり好きではないのだけれど、エッセイはどれを取っても個人的にはほぼハズレがない。子供の頃に誰もが抱く疑問は解決されないまま、なぜか大人になると『当たり前のこと』として追求されなくなる。「死んだらどうなるの?」「悪者ってどうして悪いことするの?」一見バカバカしく幼稚に見えるけれど、実は非常に哲学的な問いを取り上げて、ユーモアたっぷりのらも流を解答を示してくれる。実はこれは目から鱗の知恵の書である。若い人に読んでもらいたい一冊。


新釈 走れメロス 他四篇
評価 : (5.0点)

この人、本当に本が好きなんだろうなあって思う。誰もが知ってる有名作家の、誰もが読んだことのある有名短編のパロディ集。パロディではあるけれど、もちろん森見氏らしい人物設定、森見氏らしいストーリー展開、森見氏らしいユーモア溢れる文体は健在で、まさに森見ワールド全開の短篇集。それぞれオリジナルとは全く別の物語になってます。これらの有名な文学作品をこんな思いも寄らない方向に話しを膨らませることのできる才能に、脱帽どころか髪の毛も全部抜いて差し出したいくらいの畏れ多さ。電車の中で小説を読んでいて吹いくという数少ない経験をさせてくれた一冊。笑いの要素ばかりではなく『桜の森の満開の下』では不覚にも落涙させられました。本好きな方には特にオススメの一冊です。


西巷説百物語 (怪BOOKS)
評価 : (4.0点)

主役が又一から林蔵へ、舞台は江戸から上方へと移っての百物語。これはスピンオフ作品的な位置付けなのかな?京極夏彦氏の京極堂シリーズと百物語シリーズはハズレなしだと思う。前シリーズのような一味総出の大掛かりな仕掛けとは赴きを画し、主に林蔵がひとりで行う騙りによる仕掛けになっていて、若干規模がスケールダウンした感はあるけれど、それでも充分面白くて読み応えあり。逆に質の高い舞台脚本のようで素晴らしい。百介の語りと惚けた絡みや、又一の登場がほとんど無いのはシリーズの愛読者として少し寂しかった。☆がひとつ足りないのはお馴染みのキャストの登場シーンが少ないからで、これは個人的な思い入れによるもの。ここまでの採点基準で言えば本来文句なしの☆五つ。シリーズ通して最初から(刊行順に)読むことを是非お薦めしたい。絶対面白いから!「面白くない」という人がいたら「おまえに読書の素養が無いだけだ」と言い返せるくらい自信を持って薦める。


グラスホッパー
評価 : (4.0点)

恥ずかしながら伊坂幸太郎って作家さんよく知らなかったし読んだこともなかったのでこれは初読。ハリウッド映画のようなスピード感と臨場感があって凄く楽しめた。次はどうなるのか読み始めたら止まらない感じも『24』みたいなアメリカのテレビドラマを見ている時の心情に似ていて、映像化したら面白い作品が出来上がるんじゃないかと思った。もちろん映像にしなくても情景や心理状態を表す比喩がとても上手くて、まるで映画のスクリーンが目の前にあるかのように絵が浮かんでくる。ホント、上手いなあって思う。映画、映画って書いたけど、設定やキャラクターや殺しのシーンなんかは実写よりもアニメにしたら映えるかなあって感じもするし、とにかく面白かったのでおすすめの一冊。


東京島 (新潮文庫)
評価 : (3.0点)

アナタハン島事件をモチーフに書かれた小説だと思う。けれどモチーフというだけで実際の事件になぞらえて書かれたものではなく、従って登場人物も、事件の経緯も事実とは異なり全く関係ない。特に心に残るといった感動を呼ぶような作品ではないけれど、娯楽小説として非常に面白かったと思う。偶々パッケージにつられてなんとなく借りてしまったレンタルビデオが意外と面白かったという感じ。最終章のエピローグについては、なぜ作者がああいった終わり方にしたのか僕には理解できなかった。文庫版の解説ではこの小説のラストを非常に肯定的に評していたけれど、僕には意味があるのか無いのかもよく分からなかった。なにか読み取れていないものが僕にはあるのかもしれないと思う。


神菜、頭をよくしてあげよう
評価 : (4.0点)

とっても面白かった!オーケンのエッセイたぶん初めて読んだ。好きなことをやりつつも、ガツガツしないで飄々とした生き方に憧れる。文章にもしっかりとした主張があるのに、ドヤっといった厭味な感じの自己主張はなく気持ちよく読めた。ユーモアもテンポあって『文才』ってこういうものなんだろうなぁって思った。「戦争よりおっぱい」のひと言は名言だと思う。


なぜ宇宙人は地球に来ない? (PHP新書)
評価 : (3.0点)

書かれていることには概ね同意。ただ文章から漂うオカルト主義者に対する攻撃的な雰囲気が「あれ?」という感じ。もうちょっと柔らかなユーモアを交えて皮肉っぽくても尖ってない書き方ができる人だと思ってた。「僕の思ってたキッチュさんじゃない」という気分。取り上げた内容の多くが既出のネタであったことにもがっかり。ほぼ同様のテーマ、趣旨の『と学会』の『トンデモ超常現象99』のようにクリアに根拠を提示しつつもシンプルに、かつ洒落っ気を交えた文章を期待していたのでちょっと残念。もうちょっとテンポのある洗練された文章を書く人だと思ってた。コメンテイターとしてテレビに登場する松尾さんのファンだったので、期待値が高かった分文句が多くなってしまったけど、普通に読めばきっと面白い本だと思う。


クライマーズ・ハイ
評価 : (4.0点)

普通に面白かった。新聞社内の派閥間の攻防、記者同士のやり取り、男同士の嫉妬などに驚愕。でも「あるんだろうな」と違和感なく読ませる筆力は見事だと思う。『池中玄太80kg』という昔のドラマの中での、西田敏之さん演じる通信社のカメラマンの同僚や上司との口汚い罵り合いは、あながち嘘じゃあなかったんだななどと変なことを思った(笑)日航機事故を軸に物語は進むけれど、この事件を掘り下げることが作品テーマになっていないところが逆に秀逸。これが真実の事故原因の究明なんて話しになるときっとつまんない話しになってしまったと思う。「お見事!」の一言。


さよなら妖精 (ミステリ・フロンティア)
評価 : (2.0点)

これはどういうジャンルに属する小説なの?一応ミステリなのか?ミステリにしてはちょいちょい仕掛けられる謎の規模が小さ過ぎるし、それら謎解きあたって仕込んだ伏線も、解決編ともいえる謎解きの件における説得力も、全く足りないと思う。また、折角ユーゴ紛争を取り上げ絡ませているのならば、そちらの方をもっと掘り下げて膨らませたらかなり面白くなっただろうにとも思った。一番気になったのが、主人公の語り口や登場人物のセリフ。「アニメじゃないんだからこんな喋り方をする高校生いないだろw」っていうのが素直な感想。いちいちキャラが立ち過ぎていて鼻につくというか、リアルさを感じられなくて、あまり作品に入り込むことができなかった。青春小説として余計な謎解きや、高校生が語るには違和感のある哲学を挟まず、素直に書き上げれば良い作品になったのではないかと思う。それともこれが俗に言う『ラノベ』とか言われるジャンルでアニメや漫画を楽しむような感覚で読むべき本なのかな?だとしたら僕の向き合い方に問題があるのだけれど・・・・。個人的にはいろいろ残念な作品でした。


ノルウェイの森 上 (講談社文庫)
評価 : (2.0点)

発刊当時「純愛小説」って触れ込みで流行ったけど、読んでみたら主人公もその周辺もヤリまくりで「純愛ってなんぞ?」と、まだ学生だった僕は非常に混乱しました。読み解く力が未熟だったせいかちっとも面白くなくて、今となってはストーリーが全く思い出せない。


LOVE&FREE―世界の路上に落ちていた言葉
評価 : (3.0点)

旅したくなるよね♪


7つの習慣―成功には原則があった! (CD付)
評価 : (3.0点)

自己啓発系のビジネス書って好きじゃない、どころかちょっとした嫌悪さえあるんだけど、会社の方針で読むハメに・・・・。読んでみると確かにためになりました。かと言ってさらにたくさんのビジネス書を読もうって気には全くならないけど。自己啓発本嫌いであまりこの手の本を読んだ経験のない僕にとってはジェームズ・アレンの『原因と結果の法則』の詳細版といった印象でした。


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