Yosuke Nishikawa
ライブラリ 56 册 | 詳細レビュー 32 件 | 引用 0
一行紹介

税理士見習い


※ 50文字以内で自己紹介をしてください。
自己紹介

税理士見習い。哲学と経済学の修士持ち。


※ 1000文字以内で自己紹介をしてください。
宵山万華鏡 (集英社文庫)
1Q84 BOOK3〈10月‐12月〉後編 (新潮文庫)
1Q84 BOOK3〈10月‐12月〉前編 (新潮文庫)
Boy’s Surface (ハヤカワ文庫JA)
評価 : (3.0点)

とにかく読みづらい。他の作家の3倍は時間かかります。ただ、やっぱ円城塔を嫌いになれない。
伝わるかどうか分からないこと、もはや出会うことのないかもしれない相手、それでもその相手に何かを「伝えようとする意思をを持ち続けること」、がテーマとして明確にあり、この読みづらさはそのための一種のギミックなのだ。
ただ、惜しむらくはまだそのテーマのための素材(ストーリー)が見つけだせていない。
これはその試行錯誤の一作。

この素材探しにに答えを出す道筋が「これはペンです」「道化師の蝶」といった近作なんだと思う。


1Q84 BOOK2〈7月‐9月〉後編 (新潮文庫)
評価 : (4.0点)

気がつけば、折り返しを過ぎている。
青豆が対決に行く前に、自分の意思を確認する場面が前半のハイライト。
ただ、BOOK2で完結されてたら、確かに口ポカーンってなってたw


1Q84 BOOK2〈7月‐9月〉前編 (新潮文庫)
オブ・ザ・ベースボール (文春文庫)
評価 : (3.0点)

(ネタバレ気味)

「キャッチャー・イン・ザ・ライ」じゃなくて「バッター・イン・ザ・ライ」ってことね。
そりゃバット持ってりゃやることは一つですよ。

ある種の言葉遊びの作品ですね。


町長選挙 (文春文庫)
聖女の救済 (文春文庫)
評価 : (4.0点)

東野圭吾の読みやすさの理由は、
シチュエーションや雰囲気の表現のストレートさにあると思う。
だから犯人から見た警察や探偵は嫌ったらしく、
真実を知らない人は能天気そうに描かれる。
それ故にテーマの深さとかはあまり感じないけど、
エンターテイメントとして安定した面白さがある。

今回も、『容疑者Xの献身』と同じく、タイトルとトリックが分かりやすく繋がっているところが流石。


1Q84 BOOK1〈4月‐6月〉後編 (新潮文庫)
評価 : (4.0点)

後編に入ると盛り上がってきた。
キャラクタのパーソナリティや過去を繰り返し提示しながら、
中身を徐々に深めていくのが上手いなあ、と思う。
とりあえずBOOK2に期待。裏切られませんように。


ただ、リトル・ピープルが本当に出てきたのは思わず笑った。


1Q84 BOOK1〈4月‐6月〉前編 (新潮文庫)
評価 :(未評価)

まだ導入段階。
トラウマを抱えた個人の、姿形の見えない組織の
不穏な空気感を漂わせたまま淡々と進む。
若しくはこの空気感を味わう小説なのか?


ラッシュライフ (新潮文庫)
評価 : (3.5点)

主に4人の話が交互に続くザッピングスタイルの小説。
仕掛け自体はベタなんだけど、結構してやられた感はある。
ただ、物語を正しく読んでいと、泥棒黒沢の話は何かおかしくないか?
面白いことには面白い。


後藤さんのこと (ハヤカワ文庫 JA エ 1-3)
評価 : (3.0点)

実験的な短編が続く、試行錯誤の過渡期。
正直、「さかしま」とか「考速」はついていけませんでした。
最初の「後藤さんのこと」と最後の「墓標天球」は、円城塔ならではのメタ構造で面白かった。


The Indifference Engine (ハヤカワ文庫 JA イ 7-3)
Self-Reference ENGINE (ハヤカワ文庫JA)
評価 : (4.0点)

確かに「小説」であるかと言われれば断定するのは難しい。
ひたすら短編ストーリーを進めながらも、常にメタ的な視点からの観察を読者にも強いてくる。

かなりの読みにくさだが、それでもハマった。
話が徐々に現実からかけ離れていく第1部から、
全てが現実へと収束していく第2部と、全体構成は圧巻だった。
それぞれの話の出来具合に、結構差がある気がするのはご愛敬。


ハーモニー (ハヤカワ文庫JA)
虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)
評価 : (4.0点)

内省的な語り口にもかかわらず、過剰すぎるほどの知識と情報量が放り出されていく文章が特徴の、近未来SF。
明らかにゲームを意識したアメリカの機密部隊の話だけど、主人公の青年のコンプレックスと罪悪感に焦点が当てられている。

デビュー作ならではの若干の文章の青臭さも相まって、主人公ナイーブさがよく表されているのが面白い。
全体としては、映画の「CURE」に近い感触を感じた。


どこから行っても遠い町 (新潮文庫)
評価 : (4.0点)

東京の外れにあるという、架空の町の住人たちによる連作短編小説。
登場人物たちが少しずつ重なり合って、(男女関係が主だが)ささやかな日常を描きだす。
最終話の人生譚とも相まって、ともすれば、人生賛歌のようにも読める。

けど、僕は作者がその裏側で提示している「なにか」を怖く感じた。
それは、不安なまま、確証もなくただ日常を信じ続けて生きるしかない、危うさと怖さ。


四畳半神話大系 (角川文庫)
評価 : (3.0点)

「夜は短し歩けよ乙女」と比べると、どうしても印象に残りにくい。
1話1話に入りこむ前に次の話にいっちゃうから、感情移入がしにくい気が。
キャラクタは十分に魅力的ですね。


アヒルと鴨のコインロッカー (創元推理文庫)
イン・ザ・プール (文春文庫)
太陽の塔 (新潮文庫)
しゃべれどもしゃべれども (新潮文庫)
阿修羅ガール (新潮文庫)
評価 : (3.0点)

舞城王太郎を読む度に、日本文学の文体って時代に合わせて発明され続けてるんだなあと思う。
話も、結末は悲惨な部分が多いが、「誰かを信じ続けること」というテーマをきっちり提示してくる。

ただ、個人的には『ディスコ探偵水曜日」の方が好みではある。


そして二人だけになった―Until Death Do Us Part (新潮文庫)
スクールアタック・シンドローム (新潮文庫)
煙か土か食い物 (講談社文庫)
サマーバケーションEP (角川文庫)
評価 : (3.0点)

「人の顔がわからない」僕と、ふとしたきっかけで出会った人々が、井の頭公園から海まで歩いていく、ただそれだけの話。

ただ川の流れを追い、情景を切り取って見ていく。そんな当たり前の、終わりがなかったはずの純粋さやワクワクした感覚に、一日だけ戻る大人達(と僕)。
だから「夏休み」、だから「EP」なんだろう、多分。


アラビアの夜の種族〈1〉 (角川文庫)
どきどきフェノメノン    A phenomenon among students (角川文庫)
評価 : (3.0点)

博士課程の主人公・窪居佳那と彼女を取巻く癖のある男たち。心を射止めるのは誰か(結構序盤でオチは読めるが)、っていう理系院生男女の(結構陰険な部分もありの)恋の駆け引き。

森博嗣の作品にしては、大学院生活の具体的描写は控えめ。中盤から面白くなってきたけど、終盤が駆け足すぎる気が。


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